ビタミンEは妊娠する力を授ける
不妊を撃退し、妊娠を希望するカップルにはビタミンEの摂取を強くお勧めする。なぜならビタミンEには抗不妊作用があるからだ。
まずは下記の事例を見て頂きたい。
・不妊で悩むカップルの場合、一日量200単位(IU)の投与で、1ヶ月ぐらいで妊娠に成功する例が稀ではない。
・私の姪の場合、この程度では無効で、一日量3000単位 (IU) に増量して3ヶ月で妊娠した。(結婚生活8年間の20代の夫妻)
・500単位 (IU) のビタミンEを夫婦で飲むことによって、半年で妊娠を見ることができた。(夫43歳、妻42歳、結婚後9年間子供のいない夫婦)
・ビタミンEを毎日300ミリグラムずつ投与した、精子数は4ヶ月後から増え始め、10ヶ月後には10倍になったという報告がある。
・いろいろな統計を総合すると、不妊症の人の約60パーセントが妊娠に成功すると見て良いようだ。
・三石巌、「ビタミンE健康法」より
これはビタミンE健康法という本からの引用であるが、本当であればものすごい効果ではないか。
残念ながら参考文献等の記述がないため、あきらかなエビデンス(証拠)はこれのみでは確認できない。
しかし、ビタミンEは正式名称「トコフェロール」といい、「トコ」はギリシャ語で「子供を生む」、「フェロ」は「力を与える」、オールはアルコール類の意味なので、ビタミンE=出産の力を与えるアルコールという意味である。
これはもともと、ビタミンEが発見される前段階の実験で、ビタミン類を全て破壊した飼料をラットに与え、既知のビタミン(ビタミンA・B・C・D)を全て添加しても妊娠しなかったが、少量のレタスを与えたところ妊娠したため、妊娠に必要な未知のビタミンがあるのではないかと推測され、後の発見に至ったものである。(ちなみにレタスがビタミンE豊富な食材という訳ではない)
食品のみでビタミンEを十分摂取するのは難しい
上記の記述を信じるのであれば、1日最低200IUのビタミンEが必要になる。さて、これはいかほどの量であろうか。
厚生労働省、 平成29年国民健康・栄養調査報告によると一日の平均ビタミンE摂取量は以下表の様になっている。https://www.mhlw.go.jp/content/000451759.pdf
20-29歳 | 30-39歳 | 40-49歳 | |
ビタミンE(mg)※1 | 男6.4 女5.7 | 男6.6 女5.9 | 男6.5 女6.0 |
ビタミンE(IU換算)※2 | 男9.5 女8.5 | 男9.8 女8.8 | 男9.7 女8.9 |
※1:αトコフェロールのみの数量 ※2:天然型として筆者換算
日本人の一日のビタミンE摂取量は平均で10IUにも満たない。するとサプリで200IUも取るのは過剰の様に思える。
しかし、ビタミンにはある一定量(閾値)を超えると突然効果が出る面がある。
10IU未満という量はビタミンEの欠乏症にならないには十分な量であるが、不妊体質の人が弱点をカバーし、不妊を撃退するには不足があるということではないか。
一方、食品から取れないものかと思って探してみても数百IUも摂取できるような食品はなく、かろうじて小麦の胚芽油などの植物油にビタミンEが多い(発芽する時の細胞分裂に必要なためと思われる)。
これも100g摂取して28mg(40IU)のビタミンEが取れる程度であるうえに、毎日胚芽を数百gも取るような食生活は非現実的だ。
ビタミンサプリなどそれ程高いものではないし、明らかな副作用のエビデンスがあるものでもない。
薬との一番の違いは大量摂取時の副作用の有無だろう。
私達が常飲している下記の製品などは1粒400IUのビタミンEが含まれており、2,644円で250カプセル、1日1カプセル摂取しても10円ちょいである。
このような手軽さも相まって、実行してみる価値は十分にあると思い、夫婦ともにビタミンEを摂取することにした。
妻37歳でついに妊娠、しかし…
私達夫妻の場合、一日400IUのビタミンEを共に摂取した。
すると、摂取開始から3ヶ月後についに念願の受精卵が確認できた。この時、私は31歳、妻37歳で妊活開始2年後のことで、大変喜んだ。
なかば半信半疑であったが、一気にビタミン信者になった。しかし、この初の受精は上手く行かなかった。
妊娠発覚から1ヶ月後、流産してしまった。不妊で悩み、不安を抱え続けていた妻が妊娠発覚した時、彼女の喜びはいか程のものであったか。妻は一切悪くないのにも関わらず、泣きながら私に「ほんとうにごめんね…」と謝ってきた。
決してあの泣き顔は忘れられない。
ビタミンの必要量には大きな個体差がある~2度めの妊娠へ~
これをただの悲しい出来事にしてはならない。夫婦二人の悲願を達成するためにもさらに勉強と思考を重ねた。
ふと、この記事はじめの本からの引用部、” 私の姪の場合、この程度(200IU)では無効で、一日量3000単位に増量して3ヶ月で妊娠した。”が気にかかった。
「ビタミンEの体内での吸収量や利用量には大きく個体差がある」のではないか。私は以下のような仮説をたてた。
・妻の場合、400IUのビタミンEの摂取は受精卵ができるには足りた。
・しかし、受精卵が成熟するには不十分な量であった。
・ビタミンEの必要量に大きな個体差があるのなら、摂取量を増やせば受精卵の成熟が安定するのではないか。
私達は共にそれまでの摂取量の3倍の1200IUのビタミンEを摂取することにした。
すると、流産から次の排卵のタイミングにおいて、再び妊娠することができた。そして医者からも今度は順調だとお墨付きを得た。
今、この記事の執筆時において妊娠9ヶ月、来月待望の第一子が生まれて来るが、ビタミンEの摂取を続けている。
38歳となった妻の身体に宿る命は何の異常もなく、すくすくと育っている。
”ビタミンEは妊娠する力を授け、その必要量は大きく個体差がある”であった。
サプリの選び方と飲み方-400IUから始め、必要に応じて増やすべし-
サプリは海外製品(iherb)の個人輸入がコスパ抜群
不妊に悩む方は妊娠に向けた第一歩として、まずはビタミンEサプリを摂取してみて欲しい。
製品を選ぶ基準は「IU」表記してあるものなら間違いない。海外の製品をすすめる理由はビタミン含有量の多さと値段、信頼感である。
詳しくは後の記事に記載するが、ひとえにビタミンEといっても8種類もあるため、最も活性のあるαトコフェロールを基準にIU表記することが多く、内容表記がしっかりしている。
日本の製品はどのビタミンEなのか表記がない上にmg表記であり、個人にとっての必要量がわかりづらく不親切である。
車産業ならば日本が進んでいるので値段・質を考えて国産を選ぶが、サプリメントであれば海外(アメリカ・イギリス)の方が進んでいるので値段・質を考えて海外品を選ぶ、というのが私の考えである。
下記に紹介するiherbというのはアメリカに本社を置く、ハーブ販売から始まった会社であり、いうなればスポーツ栄養ブランド版のAmazonである。
日本語サイトがあり、15,000円以下なら関税なしで1週間程で家に届く。筋トレ用にプロテインやサプリを買う人も多い。
偏見で損をする方がいては困ると思い、あえて言及した。国産メーカーを信頼しているということなら国産でもよいと思う。大事なのはビタミンEの質と絶対量である。
ビタミンEは食後に摂取
ビタミンEは下記の様な特徴がある
よって食後の摂取をすすめる。できればビタミンA、CやEPA・DHAも合わせて取りたい。朝、油ものは取らない人は夕食後にまとめて取るのがよいだろう。
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